峠越えでまさかのスタック
【2008年04月19日(土)】
■夕刻

滋賀県高島市の「コモンバの滝」から福井県小浜市に抜ける最短ルートは、百里ヶ岳(931m)の脇の小入峠(おにゅうとうげ)を通るコース。このコースは工事中の場所が多いとはいえ、かなりの悪路で注意が必要。勿論、このコースを通る車は工事車両を除いて見ていない。


小入峠を越え、福井県に入り少し進むと周囲を深い霧に包まれることになった。道の脇には残雪が見え始めた。山の陰で雪が道を覆っていたが、大したことはないだろうと一気に通り抜けようとすると車は見事にスタックした。


車の中からあらゆる道具でタイヤの前の雪を掻き、大きめの石を探してきてタイヤの下に敷き詰め脱出を計ったがタイヤの摩擦の煙が出るばかりでビクとも動かなかった。


自力の脱出を諦め、JAFに電話連絡を試みるが圏外で連絡つかず。助けか通話圏内を求めて彷徨うことに。峠に戻ってすれ違った工事車両を探すがすでに姿はない。圏外は変わらない。


再び車に戻り、林道を下っていき民家を探すが全くない。最悪なことに途中で直径1m以上の大きな岩が道を塞いでいて、軽自動車ならともかく、大型の車は通ることが出来ない。


途中、その岩をすり抜けた軽自動車が上がってきた。車にロープは常備していたので、一度、ロープで牽引を試みてもらったが、軽自動車では無理だった。雪と車が道を塞いでいたため、軽自動車は引き返していった。


何かの加減で一時的に電話が通じることがあった。通話ギリギリの状態でスバル代理店、JAF、警察に電話を試みるが結局伝えきれず、警察には場所が分からないとさえ言われることになり、結局、日が暮れてしまった。


夜の方が携帯電話も繋がりやすいのか再度連絡を入れてみると、JAFが一度は救助に向かったのだが、暗くて危険な上に、車が通れなくて結局引き返したと伝えられた。


結局、不安の中、車中で過ごすことになった。
ガソリンは十分で暖を取ることは出来る。食料は無かったが、飲料はコカコーラゼロフリー500mlが半分ほどあったのは幸いだった。
とりあえず、車の中に寝袋を敷き寝ることにした。
車中で夜明けを迎える。



【2008-04-20】

■早朝

昨日の通報から様子を見に来た警察車両が到着した。スタックした車の様子を確かめて、警察車両では無理と判断し、一旦、麓に下りてJAFと合流するよう勧められ、それに従った。


道の駅「くつき新本陣」付近に到着。事件事故ではないということで警察に対して書類を書くなどの手続きはなし。警察車両から下りると目立つだろうとの配慮で人の集まる道の駅から離れた場所に下ろしてくれた。


コンビニで食料を購入し、道の駅「くつき新本陣」で久しぶりの食事となった。その後、JAFの車両が到着。同乗して再びスタックした車の場所に引き返した。


JAF車両に、自分の車はいとも簡単に雪の中から引き出された。


元々JAF会員では無かったため、この機会に会員手続きを行って終了した。