宮の瀧不動尊は、兵庫県朝来市南部を流れる市川の枝沢である宮の谷に懸かる滝群の総称であり、参道を進むと下流から一の滝、二の滝、三の滝、観音滝、もみじ滝、夫婦滝、宮の瀧不動の滝の順で見ることができる。その他にも名のない滝が幾つも見られる。
宮の瀧不動尊(1)/無名瀑2.82
兵庫県朝来市にある宮の谷の宮の瀧不動尊の主瀑である不動滝の先で参道は上の林道につながる。その林道を数分歩くと「三菱マテリアル」の敷地となり行き止まりとなる。その敷地の手前の沢に名称不明の二段の滝を見ることができる。ほかの滝好きの方の情報による最奥の滝かと思ったが、形状が異なるため別の滝とカウントした。なお、最奥の滝より上流にあると思われる。
宮の瀧不動尊(2)/最奥の滝2.98
宮の瀧不動尊(3)/不動の滝3.43
不動滝は、兵庫県朝来市にある宮の谷に懸かる落差30mを流れ落ちる3つの形状の異なる滝で構成される。参道を上がって来て最初に見ることができるのが落差10m程度を末広がりに落ちる滝で滝壺の前に「瀧見台」と書かれた案内板が立っている。滝の名前が書かれておらず分かりづらい。その前を通過して斜面を上ると右手に急斜面を滑り落ちるように流れる滑滝がある。そこを上り詰めると落差5m程度の直瀑が現れる。この滝の脇に不動滝という名前が掲げられていた。なお、滝前の岩は滑るので注意が必要だ。
宮の瀧不動尊(4)/無名瀑2.82
兵庫県朝来市にある宮の谷に懸かる落差30mの不動滝の中段付近に合流する枝沢に懸かる滝は20m程度の斜面の落ちてくる無名の滝で、その上に通る林道の下をくぐって流れ落ちているのが参道から見える。さらに林道の先の高さ50m以上はあろうかという崖の上から段々となって落ちているのが確認できた。林道の上下を合わせれば、70m程度はあろうかという大きな滝である。訪問した日は水量が豊富な時であったため、日頃よりよく見えたのかも知れない。
宮の瀧不動尊(5)/夫婦滝2.98
夫婦滝は、兵庫県朝来市にある宮の谷に懸かる落差6mを二条になって落ちる直瀑である。チョックストーンにより分断された水が、クロスするように落ちている小さいが個性的な滝だ。もみじ滝から巨大な岩が参道に覆いかぶさるような「くぐり岩」の下をくぐるとすぐにこの滝に到着する。滝の前の沢に鉄製の橋(グレーチング)が架かり、その上から滝を鑑賞する。水しぶきも多い上に、足場が狭いのが難点だ。
宮の瀧不動尊(6)/もみじ滝2.82
もみじ滝は、兵庫県朝来市にある宮の谷に懸かる落差5mの段瀑である。岩により狭められた隙間を水が勢いよく流れ出しているが、この滝群の中では滝の形状としては最も個性が薄い印象だ。ただ、上方を見上げれば、滝の名前が表すように、カエデの葉が青々と生い茂っていた。紅葉の時期は楽しめそうだ。なお、『日本滝名鑑4000』では、「白扇滝」と紹介されている。
宮の瀧不動尊(7)/観音滝2.82
観音滝は、下流から四番目に見ることができる落差4m程度の斜瀑である。滝は水量により二条とも三条とも姿を変えている。また、緩やかに流れているのも他の滝とは異なる特徴だ。
宮の瀧不動尊(8)/三の滝2.82
三の滝は、二の滝から参道を数分歩いた場所に懸かる落差5m程度の段瀑である。滝の水は逆くの字型となって滝壺に流れ落ちている。滝の脇の大きな丸い岩が特徴的だ。
宮の瀧不動尊(9)/二の滝2.82
二の滝は、一の滝のすぐ上流に懸かる落差4m程度の斜瀑である。下流の幅広の一の滝と異なり、こちらは岩により狭められた僅か1m程度の隙間を勢いよく流れ出している。滝壺に広がる水しぶきも非常に美しい。
宮の瀧不動尊(10)/一の滝2.82
一の滝は、宮の瀧不動尊の参道に入り250m程度の場所に見ることができる落差3mの直瀑である。幅広に水を落とす姿は、落差こそ小さいが迫力を感じる。ここまでに見えた幾つかの小滝とは明らかに存在感が異なる。この滝の上部には僅かに二の滝の姿が見えている。この滝の下流に懸かる橋(グレーチング)を渡り参道は沢の左岸に通じる。
宮の瀧不動尊(11)/無名瀑2.82
宮の瀧不動尊の参道に入り数分の場所で、参道が沢にぐっと近づく場所に懸かる落差3m程度の無名の斜瀑である。沢に簡単に下りることができる。上流に望むこの滝も十分に見事な姿をしているのだが、この上流にある名前のある滝に比べると名前をつけるほどでもないということか。
宮の瀧不動尊(12)/無名瀑2.82
宮の瀧不動尊の参道に入り数分の場所、木々の隙間に対岸の枝沢から流れ落ちる滝が見える。林をすり抜け沢すれば間近にこの滝を見ることができる。この滝には名前はないようだ。手前の沢の流れも美しいので併せて見ると楽しめる。